阪神南リーディングテクノロジー
（ＬＴ）

　株式会社ペイントマシンは、約５０年建築塗装業を営む塗装業者が「折板屋根塗装の施工時間を短縮する装置の開発ができないか？」と２００９年に創業した開発型ベンチャー企業だ。
　同社が開発したらくらくペインターは、２０１３年度「ひょうご新商品調達に係る認定」を受け、塗装業界で大きな反響を呼んでいる。

　折板屋根は、工場や倉庫などあらゆる建築物で幅広く活用されている。
長年外気に晒された折板屋根は塗装が剥げ錆びてしまうため定期的に再塗装を行う必要がある。再塗装施工時、ケレン（錆取り）・下塗装・本塗り等の作業を従来手作業で行っている。
　同社が開発したらくらくペインターは、エアレスポンプから供給されたペンキを手元のハンドルで調節し、３つのローラーで折板屋根の３面を一気にペイントすることが可能になる。従来の刷毛やローラーでの塗装作業と比べると３～５倍の作業効率となる画期的な製品だ。
　また、立ったまま作業ができるため作業者の体の負担が大幅に軽減できるという。

　同社がＡＭＰＩと共同で開発し、特許を申請しているらくらくペインターは、折板屋根の塗装だけでなくプールや壁などの塗装にも活用できる。
　現在、販路開拓と新たな活用方法の発掘を進めると同時に、機械塗装の分野で活用する新製品の開発を、ＡＭＰＩの協力のもとで大手企業と進行中だという。
　同社の田中社長は「塗装工程のすべてを効率化し、『らくらく』にしたい」と話す。