阪神南リーディングテクノロジー
（ＬＴ）

　工業用クロムめっきは、ロールや金型、シリンダ・ピストンロッド等機械部品の表面処理を行い、施工が難しい0.5㎜までの厚めっきや、アルミ素地に直付けが可能である。工業用鉄めっきは主に肉盛り補修のご依頼が多く、溶接と違い施工温度が低く、母材に歪みを生じさせないため、高精度な補修が可能となる。ほかにも、CNC研削盤や汎用旋盤、ターニング・ボーリング機を使用した機械加工も行っている。

　日本で唯一の鉄めっき厚膜技術を駆使した製品開発や、再生不可能といわれた機械部品の補修実績があり、同社の鉄めっき技術は、ミクロンオーダーの鉄箔からミリ単位の大型金型の設計変更、鋳鉄・球状黒鉛鋳鉄の製品面への綿密な表面改質が可能となるうえ、溶接のように歪みを生じさせることがなく、また鉄の純度が高いので錆びにくいという利点がある。
　「フォーナイン」（鉄純度99.99%）は、めっきの厚みや大きさが自在なので、様々な用途・形状に使用できるだけでなく、防錆性、熱伝導性に優れ、磁気を寄せ付けないバリア性があり、「スリーナイン」（鉄純度99.9%）は、錆に強く、硬さも得られ、性能回復が必要な箇所をピンポイントで修復可能なため、精度と耐久性が求められる機械部品に最適である。

　近年アカデミックの研究では、純度の高い鉄は表面処理を施すことなく、哺乳類細胞の接着と増殖を可能にするなど、純鉄の持つ新たな可能性が明らかになっている。同社もより純度の高い鉄を追求し、純鉄の持つ可能性を広げていきたいと日々研究を重ねている。